電子クーポン経費削除の補正予算修正案に賛成討論

7月臨時議会補正予算案は、電子クーポンの配布・新生児とお腹の中の赤ちゃんのための特別給付金・GIGAスクールのタブレット端末の前倒しの導入費などが提案されました。

市内の中小店舗で使える3000円の電子クーポンは全市民が対象で、6億5千万円が計上されましたが(クーポン総額5億2千万円に事務経費1億3千万円)、総務常任委員会では、保坂副委員長(神奈川ネット)と無所属委員が電子クーポン配布を削除する修正案を提出しました。委員会では全会一致で可決され、本会議でも全会一致で可決されました。採決に先立ち以下の内容の賛成討論を行いました。

本件補正予算案には、国の地方創生臨時交付金などの充当を想定した、新型コロナウイルス感染症対応の多様な施策が盛り込まれています。感染症対応の施策は、
「緊急時対応の段階」、
「計画的な対応が求められる段階」、
「地域経済を立て直し、感染症に強い社会にしていく段階」
と、それぞれの段階に応じたものになりますが、現段階では「より支援が必要なところに、もっと手厚い支援がいきわたるよう配慮すべき時期」にあると思います。

減額修正となった中小企業家賃給付金については、制度設計時の見込みより、申請件数及び給付額が大幅に下回りましたが、緊急を要する事業継続支援として、国の家賃支援策よりも早い時期に給付できたことはよかったと思います。
この給付金事業の実施によって、財政調整基金が危機的ラインにまで減少することになり、風水害多発の時期を控え、緊急の災害対応の財源不足が心配されました。今回、基金の状況は一定程度回復する見込みですが、災害対応の財源の確保には常に努めてください。

中小企業家賃支援の次に来る中小事業者支援として示されたのが、「鎌倉応援買い物・飲食クーポン事業」です。地方創生臨時交付金を充当する6億5千万円の大型の支援事業ですが、総務常任委員会において、これを減額する修正案が総員賛成で可決しました。
自粛が長引く中、オンライン消費が定着した市民が、近所のお店に「ちょっと買い物に行こうかな」と思うきっかけになり、中小の商店で買い物してもらうことを期待する事業であると思います。手元に届いた3000円の電子クーポンの分だけ、ふだんの買い物や飲食より多い金額を使ってもらわなければ地域経済の活性化にはつながりません。「3000円のクーポンがあるから奮発しよう」という使い方は、飲食ならあるかもしれませんが、商品では限定されるのではないでしょうか。

事務費が事業費の2割を占めること、紙媒体ではなく、電子クーポンにした必然性への疑問と共に、「広く薄く中小の商店にお金が行き渡ることがよいのか、事業継続が厳しいところに、直接的に支援が行くようにするのがよいのか」今一度、検討していただきたいです。

この事業は、内容的に地方創生臨時交付金が充当されるとは思います。しかし、先行してプレミアム商品券などを売り出した県内他市でも、思ったほどに購入が進まない事例があります。国はコロナ対策で、かつてない規模の補正予算を組んでいますが、緊急対応として本当に必要とされる給付もある反面、どんどん膨らむ国の借金に、先行きの不安を覚える国民も少なからずおり、バラマキ的な施策を、手放しでは喜べない「気分」も感じるところです。使ってオシマイではなく、その先の効果が期待できる施策を考えることが求められています。

新生児とおなかの中の赤ちゃんのための特別給付金についても、なぜ「新生児とおなかの中の赤ちゃん」を対象にするのか、疑問を抱くところです。常任委員会の審査では、コロナ禍にあって妊産婦検診を控えることがないようタクシー利用などを促す意味があるとのことでした。意図としてはわかりますが、金額を1人10万円とする説明は、しきれていないと感じました。

この間の補正予算は、全体的に子ども、子育て世帯に手厚くなっています。必要な配慮ではありますが、一方で高齢者への支援策がほとんど見当たらないのがとても残念です。年金生活者はコロナ禍による経済的な悪影響が小さいと考えているのでしょうか?高齢の方については、外出を控え、人と会わないことによる体力・身体機能の低下や認知症の悪化などが心配されます。また、感染防止の特別な配慮も必要ですし、介護事業所の事業継続の後押しも考えなくてはなりません。現在、抱えている課題を踏まえ、今後のコロナ対策では高齢者の生活支援も視野に入れるべきです。

本件補正予算には学校施設の維持修繕料で、換気のための網戸の修繕や水道の水栓をレバー式へ交換する費用があがっていました。学校施設課が、学校の実情を見て提案した、コロナ対策で有効な取り組みだと思います。

コロナ禍にあって、今何をすべきか、何が求められているかを全庁的に問い続けることを求めます。