安心して暮らせる介護保険制度の維持を!

昨年、神奈川ネットは 2021年4月の介護保険改定において、給付抑制と自己負担増を行わないよう、署名活動や国に対して要望書を提出しました。結果、介護保険改定は先送りされましたが、その背景には2022年から始まる後期高齢者医療保険が2割負担となり、8000億円の医療費削減が見込まれるからです。政府は持続可能な介護保険制度のためには給付抑制は必要だと示しており、次の改定に向けての利用者負担増やサービスを市区町村事業へ移行するための議論を、今後も注視しなければなりません。

本日付の新聞記事に、「介護保険20年全国アンケート」50自治体の回答結果が掲載されていました。

「介護保険制度の維持、存続について」懸念するは16自治体、どちらかといえば懸念するは33自治体、懸念しないは1自治体です。制度の問題点としては、「介護現場の人手不足」が45自治体の最多で、続いて「費用の膨大」や「財源確保」でした。

介護保険プロジェクトチームでは、1月に淑徳大学教授の結城康弘さんをお招きし、改正介護保険を考える学習会を行いました。現在の介護保険制度でもっと深刻なのが、介護の担い手不足の問題だと先生は警告していました。慢性的な人材不足は、適正でない人材を雇わざるを得ない現状を生み出します。また、無資格でも働ける環境であることから、高齢者虐待も年々増加し、2006年と2018年を比較すると虐待の件数は10倍以上になり、問題は深刻化しています。また、訪問介護事業者の9割が人材面での課題を抱えており、ヘルパー不足で定員に満たない施設や倒産に追い込まれる件数が急増しています。厚労省の推計では現状の施策を継続した場合、2025年には約30万人の介護人材が不足するとされています。

こうした状況を踏まえ、2月定例会代表質問では市内の「介護の人材」について質問しました。

市内では介護人材が不足しているのかとの問いには、令和元年度では市指定の3事業所で人材不足を理由に廃止したが、新規事業所が8事業所あり、全市的には増加傾向でした。しかし、職員の高齢化、入職希望者が少ないため基準ギリギリの人員配置、外国人人材を活用するなど、1部の事業所では人材不足が生じていました。次にヘルパーの高齢化について問題提起し、新しい人材の確保策について質問しました。平成30年から資格取得の研修受講費用の1部を補助しているが、令和2年からは研修を実施する法人にも補助金を出す予定とのことでした。最後に介護離職を防ぐための対応策については、国の介護職員確保策でもある現行の加算に加えて更なる処遇改善を行った(R元年の介護職員の介護報酬改定で月額平均8万円以上、または賃金改善後の賃金の見込み額が年間440万円以上となるようにした)ことと、市が行っている資格取得の研修受講費用補助がキャリアアップや処遇改善にもつながり、離職防止策としての効果もある。とのことでした。

鎌倉市の高齢者率は30.66%と県内でも上位です。介護人材が確保出来なければサービスの質が低下し、必要な介護さえも受けられなくなります。要介護者が住み慣れた地域で安心して暮らせ、良質な介護サービスを受けられるよう、今後も働きかけていきます。